2/03/2011

The Moderns @ IMMA

今日は、前回閉まっていたIMMAにリベンジしてきました。

というわけで2月13日まで開催されているThe Modernsを観てきた訳なのですが、これがなかなか素晴らしかったです。いえ、かなりよかったです。
一応アイルランドの作家を重点的に展示してあるのですが、この小さな国はアーティストで溢れてるんじゃないか?っていうくらいバラエティーに富んだ素晴らしい作品ばかりでした。


それに加えてHenry Mooreなどのイギリス人作家だとか、Giorgio de ChiricoやAdolph Gottliebなども展示されていました。これで全部無料だなんて信じられませんね。
で、展示自体ももちろん良かったのですが、それ以上に美術館の混み具合にビックリしました。日本でも最近は「休日に美術館」みたいなのがブーム?になっているみたいで、駅とか街中にデカデカと広告を打ち出して海外から人気作家の作品を呼んでなんてして、有名どころの美術館には結構お客さんが入っているみたいですけど、この展覧会はほとんど広告も見かけないし、日本で一般的に有名な作家なんて、ほとんどいないんじゃないかと思うのです。
が、老若男女で活気溢れていて、この少ない人口から考えると(笑)混雑といってもいいくらいだったんじゃないでしょうか?

そんなこんなで、アイルランドにおけるアイルランド人作家の知名度の高さとか、芸術に対する関心度の違いとか、日常生活における芸術・文化の浸透度の違いとかをまた感じる事となりました。

ところで、今回一番印象に残ったのは写真で、アイルランド人のBill Doyleっていう人の作品。

この人は元々郵便配達人だったらしく、アイルランドの人々の日常の姿を切り取った作品をたくさん残しています。このサイトで何枚か見る事も出来るのですが、これが美しい。
構図も技術も洗練されているのだけど、被写体はあくまでも地元っ子。こんな写真が取れたら素敵だなーって思いました。

あとは展示の最後の部屋で上映されていたSamuel BeckettのFilmという作品も印象に残りましたね。これは約20分のサイレント映画なんですが、なかなか面白い。


Samuel Beckett's Film (1965)

カットの繰り返しとか、セットの感じとか、色々な点でベケット感満載で非常にシュールレアリスティックですねー。しかも贅沢な事に、主演はあのBuster Keatonなのです。
展示をベケットで締めるっていうのもアイルランドっぽくてよかったですね。
よい展示でした。

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Maira Gall